こんにちは!
住新センター・業務課の岩堀です。
つい先日、馬淵国交相から、現行の建築関連規定の上位概念となる「建築基本法」の制定を前提にした検討を年明けにも開始する。との発表がありました。
馬淵大臣は、最低基準を定めた建築基準法からなる現在の法体系について、「建築そのもの全体を網羅する法律体系になっているか疑問に思っていた」と言っていました。
先月であの「構造計算書偽造事件」からちょうど5年が経ちました。この事件後、「構造計算適合性判定」の導入や建築確認手続きの厳格化、「構造一級建築士」や「設備一級建築士」の新規創設、「住宅瑕疵担保履行法」の施行等々、建築物の安全性と制度に対する社会的信頼を回復するため建築業界を取り巻く環境は大きく変わりました。
しかし、その一方では法改正後負わされる責任の重さ、増大する作業の多さや世界的な景気低迷などから、建築着工件数の大幅な低下なども見受けられ、建築業界はジレンマに苦しんでいるという側面もあります。
今後展開される議論は、建築基準法や建築士法など現行の建築関連法規の整理などから行われる予定とのことで、それらが今後の建築関連業界のスムーズな業務展開、スリム且機能的な法体系の確立へと展開される事が切に望まれます。ただ、検討会の取りまとめや法案提出時期等は未定で、「まずは広く議論してもらう」というところがイマイチ実現可能なのか?と思わせてしますところではありますが。。。
確か十年近く前にも建築基本法制定準備会なるものが発足していたはずですが。。。
馬淵大臣は某有名ゼネコンの元土木技術者なだけに、実務者の経験を生かして新たな法体系を是非実現していただきたいと思います。
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