こんにちは!住新センター・業務課の岩堀です。
先日、古いマンションが耐震診断をする場合、国が直接助成する制度を国土交通省が新設し、既に11/29から募集が開始されました。
来春からの予定ものが、今年度の補正予算に盛り込まれたため前倒しされたとのこと。
来月22日までに応募したマンションが優先的に助成されるそうです。
弊社は不動産仲介業務を日常取り扱っているので、当然中古マンションの取引も頻繁にあるのですが、耐震偽造事件があれだけ大きな社会問題になったわりには、耐震診断が実施されている物件というのは、実はあまり多くない様に感じれます。
やはり、耐震診断そのものにもお金がかかりますし、その結果、修繕の必要性が発覚した場合、修繕という話になれば当然費用がかかります。しかも、その場合の費用といったらかなりの高額負担になると思われ、長期修繕計画等でプールされている限られた修繕準備金のことも考えると、二の足を踏まれておられるのだと思います。
対象物件は、建築基準法の耐震基準が強化された昭和56年以前に建築されたマンション限定ですが、やりたかったけど出来なかった。というオーナーの皆様にとってはかなりの朗報なのではないでしょうか。
国交省の調べでは全国のマンションの約5分の1に当る106万戸が対象物件に該当するそうです。
予算の額(60億円)からすると、助成額の上限は耐震診断が一棟当り200万円なので、実施可能な物件数は限られてきますが(3000棟)、毎年のことなので徐々に耐震診断実施状況は改善されていくものと思います。
基準に満たない場合の改修工事をに関しても、マンションが緊急輸送道路沿いにある場合や、1階に保育所や高齢者のグループホームなどがある場合は、耐震化工事にも工事費の6分の1が助成されるそうです。
ただ、この制度は来年3月末までに管理組合の合意を得て、業者と契約できる見込みがあることが条件とされているそうなので、ご検討される場合はお早めに。
申込、お問い合わせ先は、国交省住宅・建築物耐震化緊急支援事業実施支援室です。
これまでマンションや戸建の耐震診断や耐震化工事で助成を受けられるのは、制度を設けた自治体に限られてきたので、今回の制度はこれまでの地域格差の是正が大きく期待される新しい取組みとなりそうです。